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2009-07-04 Sat 15:01
写真の専門学校行ってた妹が嫁に行ったあと残したガラクタの山の中にあった写真集たち。 「写真集専門の買取なら売れるかな」そんなこと思いながら書き込みがないか確認のためにページをめくってく中で、ある一冊に惹かれた。
「メメント・モリ」。死を想え。
藤原新也さんという人の、魂の叫びのようなつぶやきのような作品だ。
死びとの写真と、死に際の幻覚のような写真。そしてまるでお教のような活字の文章。
他のアート写真集とは一線を画した、まさに死と向き合う一冊。
私たちは日常の中で「死」を意識しないようになっている。 日々流れてくる誰かの死の情報にはどんどんリアリティがなくなっている。刃物で刺されようと。殴られて死のうと。病で死のうと。事故で死のうと。毎日いろんなパターンで死の情報が流され、麻痺していく。 まるでドラマやゲームでキャラクターが死んでくみたいな感覚。
この本には、そんな麻痺していた、本物の人間の死の感覚を蘇らせる力がある。
重い。(本は小さくて軽いが)
若い頃の妹が、この本と出会って何を思ったのか。
約8歳違う「のほほん」とした妹に結婚だけでなく、こんなところでも先越されれてたのか、と思うとえらそうにしてきた自分の幼さが少し悔しい。
…いつか読み返したい、とこの本は自分の本棚にしまうことにした。 さすがに「すりきれるくらい」読み返すほど、死と向かい続ける勇気は今は、ない。 ただ、死を再認識したことで「生」に芯が通ったような、身が引き締まったような、凛とした感覚が残っている。
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